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「大気中での放射性物質の拡散について」講演

平成23年7月20日、東北大学大学院の岩崎俊樹教授(地球物理学)を招き、「大気中での放射性物質の拡散について」と題した講演をいただきました。
岩崎教授は福島第一原子力発電所の事故について、風による拡散で、薄くなりながら広がったことで影響範囲が大きくなったことや、雨が放射性物質をつかまえ地面に落ちて濃度が上がるホットスポットなどについて、チェルノブイリ原発事故の例も交えながら詳しく解説しました。

岩崎教授、7月20日2011年 会場では皆さんからの疑問に岩崎教授が答えてくれました
Q 稲ワラから放射性物質が検出されたが。
A セシウムは水に溶けやすい。それが乾いて残ってしまうので、濃縮された可能性がある。
Q 原子力発電所の立地については。
A 津波に対する想定が甘かったと東電もいっている。
Q 日本は唯一の被爆国。広島、長崎に投下された原爆の影響と比べてどうなのか。
A 原爆と原子力発電所では広がり方などが違うので比較は難しい。学ぶべきはチェルノブイリ原発で、出てきた物質も似ている。放射性物質の放出量はチェルノブイリの方が福島より多いといわれている。ただ、福島の場合も、チェルノブイリほどではないものの、かなり広い範囲に影響を与えた。
Q 放射能は目に見えないので非常に不安だ。手軽に濃度を測る方法はないのか。
A 測定器は手に入れやすくなってきている。計測方法に気をつけて。行政も測定点を増やしているだろうが細かいところまで行き届かないのが現状だと思う。
Q 現時点で、汚染可能性のある地域の図面や資料はあるのか。
A 福島のマップは進んでいるが宮城はまだ十分ではない。今回のワラの問題で計測する必要がある。大きな爆発後の3月15日から3月16日の天候、降水のようすや空気の流れをみると、最初は南西に広がりながら進み、その後北上して宮城県を通った。