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福祉、環境常任委員会(平成22年)

更新日: 2012 年 04 月 26 日

茨城県牛久市・古河市 平成22年7月15日〜16日

平成22年9月7日
美里町議会議長 相澤清一 殿
福祉、環境常任委員会 委員長 福田淑子
福祉、環境常任委員会委員派遣報告書
本常任委員会は、委員会規則第22条の規定により、下記のとおり調査を終了したので報告する。

1 調査年月日 平成22年7月15日(木)〜16日(金)
2 調査研修地及び調査事項
茨城県牛久市 あき地に係る環境保全対策について
茨城県古河市 高齢者への生活支援サービスについて
3 参加者 福田淑子、藤田洋一、千葉一男、吉田眞悦     
4 調査報告

茨城県牛久市のあき地に係る環境保全対策について

1 視察目的
あき地に係る環境保全の取組み状況について調査を行う。

2 牛久市の概要
牛久市は茨城県南部、首都中央部から北東約50キロに位置し、首都圏近郊整備地帯の指定を受けている。県庁所在地の水戸市へは北へ55キロを要し、土浦市やつくば市の中心部へは約15キロの位置にあり、JR常磐線と国道6号、国道408号や県道等によって結ばれている。
面積 58.88平方キロメートル、人口 80,123人、世帯数 31,478世帯

3 「牛久市あき地に繁茂した雑草等の除去に関する条例」について
(1) 条例を制定するに至った経緯
・ あき地における雑草は、ごみの散乱や害虫などの発生を引き起こし、冬期には枯れ草火災の原因となるなど、市民の生活環境を脅かす一因となっている。住宅地などにおける雑草に関する苦情は、ここ数年300件前後で推移しており、その都度、除去指導を行っているが、数件のあき地においては、雑草除去の措置がとられず、放置されている状況にある。今回、代執行条項の新設をはじめとする雑草除去指導手順の見直しを行い、土地所有者等にあき地の適正管理の徹底を求め、管理不徹底のあき地の排除を目指すとともに、あき地の有効利用を促進し、さらなる市民の生活環境の向上を図ろうとするものである。(平成14年第1回定例会)
(2) 市の予算措置
・ 平成21年度決算
歳入 雑草除去受託料 12,047,370円 (71円/1平方メートル+消費税)
歳出 雑草除去費 12,480,023円
(内訳)
需用費 32,130円(住宅地図)
役務費 63,700円(郵便料)
委託料 12,345,013円 (1,178,385円(雑草地図情報管理業務) 11,166,628円(雑草除去))
備品購入費 39,180円(カメラ)
(3) 取り組み状況
1 現在の対象件数
平成21年度土地所有者への発送件数 794件
平成21年度市への委託件数 775件(当初663件)
苦情件数 136件
2 対象者への通知方法
昨年の委託を受けた土地と、苦情があり改善されなかったと判断した土地について、案内パンフレットとともに納入通知書を郵送。
※苦情が寄せられた場合
草刈依頼書の発送⇒土地所有者からの相談⇒委託決定⇒通知書の発送
3 通知してからの手順
土地所有者が牛久市の取扱銀行にて振込 → 納入確認 → 草刈業者に発注(4社)(5月末日納期分を1回目とし、以後数回に分けて追加発注する) → 第1回草刈(7月に実施) → 第1回草刈報告書発送 → 第2回草刈(11月に実施) → 第2回草刈報告書発送
(4) 今後の課題
・ 平成22年度、あき地の雑草繁茂状況の実態調査を、非常勤職員を2名雇用して実施します。これは、国の緊急雇用創設事業の補助金を活用して実施するものです。
・ あき家の苦情が増えている。

4 その他生活環境の改善に取り組んでいる事例について
(1) スズメバチの巣の駆除

5 調査のまとめ
牛久市におけるあき地に繁茂した雑草などの除去に関する環境保全の取組みを調査した。
取組みの第一歩として条例「牛久市あき地に繁茂した雑草等の除去に関する条例」を制定し、それに基づいて行われていた。 条例を制定するにあたっては「迷惑をしている人がいるという事」が前提になっている。
取組みの結果、通知を出してもなかなか応じていただけない人もいるが、苦情件数は減っている。
本町においては苦情が来たらその都度対応しているが、条例を制定し対処する必要があると考える。また、牛久市におけるあき地の雑草繁茂状況の実態調査は平成22年度に実施するが、本町においても実態調査をする必要があると考える。

茨城県古河市の高齢者への生活支援サービスについて

1 視察目的
高齢者が元気で自立した生活を送れるための生活支援サービスの取組みを調査する。

2 古河市の概要
古河市は、関東平野のほぼ中央、首都60キロ圏にあって、茨城県の最西端に位置し、西側は埼玉県、北側は栃木県、東側は結城市と八千代町、南側は五霞町、境町及び坂東市に隣接する、東西に約15キロ、南北に約11キロ、面積123.58平方キロメートル(旧古河市:21.00平方キロメートル、旧総和町:52.80平方キロメートル、旧三和町:49.78平方キロメートル)の都市である。
市の西側に渡良瀬川、南西側に利根川が流れ、地形は、ほぼ全域にわたって平坦で、田園・平地林などが広がり、水と緑豊かな自然環境を有している。
市の西部に国道4号線、中心部に新4号国道がそれぞれ縦断し、北部に国道125号線、南部に国道354号線がそれぞれ横断している。また、西部にJR宇都宮線が縦断しており、古河駅を擁している。

3 調査事項
(1) 10年間の高齢人口動態・特色・人口比率について
(2) これまでに高齢化対策として取り上げられたものと、その評価について
(3) 生活支援サービスの事業費と負担割合について
(4) その他 地域で実施している高齢者向けの事業

4 視察のまとめ
本町でも生活支援サービスに取り組んでいるが、古河市において本町で取り組んでいない事項、1老人日常生活用具給付事業 2訪問理美容サービス事業 3寝具類洗濯サービス事業を中心に調査した。
3−(2) これまでに高齢化対策として取り上げられたものの項目は全部で14項目となっており、そのうち市単独事業は9項目であり、介護保険地域支援費での事業は3項目となっている。さらに社会福祉協議会への委託は「一般高齢者介護予防通所事業」の1つだけであり、その他は全て市の事業として展開している。また、3−(4)その他 地域で実施している高齢者向けの事業については、歩いて来れる地域で実施されており、70歳以上の高齢者を対象とした「高齢者元気アップ事業」では住基カードを提示すれば無料で利用できるなど、施設での利用状況を見学させていただいたが、皆生き生きとしてトレーニングをしている。
本町においても尚一層、他自治体での取組みを学び、利用する人の側に立った施策を探求されるよう望む。また、予防を主軸とした施策は急務であると考える。