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総務常任委員会委員派遣報告(平成18年)

更新日: 2012 年 04 月 27 日

平成18年9月12日
美里町議会議長 沼津敬太郎 殿
総務常任委員会 委員長 櫻井功紀
総務常任委員会所管事務調査報告書
本常任委員会は、委員会規則第22条の規定により、下記のとおり所管事務調査を終了したので報告する。

1 調査年月日 平成18年7月19日(水)〜20日(木)
2 調査研修地 青森県八戸市
3 調査事項 防災体制整備と確立並びに南郷コミュニティバスの取り組みについて
4 参加者 櫻井功紀、我妻薫、大橋昭太郎、平吹俊雄、小林昭、沼津敬太郎
5 調査報告

青森県八戸市における防災体制整備と確立並びに南郷コミュニティバスについて

1 視察地並びに調査目的
青森県八戸市における防災体制整備と確立並びに南郷コミュニティバスについて

2八戸市の立地
八戸市は、青森県の南東部に位置し、北東北にありながら、比較的穏やかな気候であり、冬でも積雪量が少なく、晴天日が多い。なだらかな台地に囲まれた平野が太平洋に向かって広がっている。その平野を三分する形で、馬淵川、新井田川の二本の川が流れ、これらの河口を中心に海岸地帯には、近代的で大規模な施設を擁する工業港、漁港、商港が、配置されている。
平成17年3月31日隣接する南郷村と合併し、人口約25万人となり、海と共に発展してきた当市と豊かな自然を有し、果樹やその加工品を特産とする南郷村との合併により、海と山の魅力を併せ持つ。イカの水揚げは日本一であり国際物流拠点港として整備が進められ、輸入促進地域や総合静脈物流拠点港の指定も受けている。観光面では、ウミネコの繁殖地として有名な蕪島や天然の芝生が敷き詰められた種差海岸「日本の渚百選」に選ばれた白砂青松の大須賀海岸、日本一の山東まつりの「八戸三社大祭」そして「南郷サマージャズフェスティバル」など魅力ある観光資源が豊富である。

3 八戸市における防災体制整備と確立についての概要
市長の公約により、平成18年4月部長を長とする防災安全推進室の組織を立ち上げた。
1) 八戸市の災害について
地震活動が活発な三陸沖に面しており、明治29年の明治三陸地震(M8.1)、昭和8年三陸地震(M8.1)、明治43年十勝沖地震(M7.9)、平成6年三陸はるか沖地震(M7.5)により、大きな被害を受けてきた。
昭和35年4月地震津波(M8.5)による被害、また一級河川の馬淵川、二級河川5流下におり、集中豪雨、長雨等により、たびたび水害が発生している。
2) 八戸市の防災対策について
災害への備えとして「八戸市地域防災計画」の策定、防災行政無線の整備、水道施設の耐震化、総合防災訓練の実施などの防災対策を実施してきたが、「三陸はるか沖地震」及び平成7年の「阪神・淡路大地震」を機に「安全地域社会の形成を目指し、地震・免震構造による公共施設の建設、地域防災計画の前面修正、防災応援協定の締結、防災パンフレットの全戸配布など、ハード、ソフト両面で各種の防災対策を講じてきた。

3) 視察のまとめ
町民の命や財産を、地震や水害による被害を軽減し、町民が安心して暮らせる地域社会形成のため次のような施策を推進されたい。
・「美里町地域防災計画」の早期策定。
・洪水ハザードマップの作成と予想区域内の世帯配布。
・防災行政無線の整備。
・水道施設の耐震化(庁舎等)、免震管路の導入及び耐震ループ、配水幹線の推進。
・自主防災組織の推進。
・災害時の人員、救援物資等の不足に対処するための応援協定の締結。
・災害時の町職員の対応をまとめた「初動体制マニュアル」の作成

4 南郷コミュニティバスについての概要
旧南郷村では、平成16年に代替交通の確保、加えてスクールバス、患者輸送バス、保育所児童バスといった自立運行バスを統合・合理化し、かつ一般混乗を可能とし、村内の集落をカバーする構想の下、コミュニティバス事業の検討を行った。
平成17年3月の八戸市との合併により「合併後2年を目処に包括的なバスのあり方の検討の中で見直し、改善を行う」とする合併協定を踏まえ「南郷コミュニティバス運行事業」を実施した。(平成17年10月〜平成18年3月)
八戸市生活交通検討委員会の検討結果を踏まえつつ、平成18年4月以下のとおり、今後の方向性を決定した。
(1) スクールバス代替便及び保育所児童送迎バス代替便
(2) 患者輸送バス代替便及び廃止バス路線代替便
・患者輸送バス代替便の運用改善
・廃止バス路線代替便による定時路線方式の廃止と代替方式の導入
(3) さらに平成19年1月を目処に「地域住民の声を十分に聞きたい」事業の再編を図る。

視察のまとめ
当町においては、住民バス7路線、7台のマイクロバスが運行している。さらには、10月から宮交大崎バス「小牛田線」廃止に伴い代替バスの運行を予定している。
これら住民バス、代替バスともに町民の声を十分聞いて、町民の利便性を欠くことなく、将来的に有料も含めた、合理的、統合的な再編の検討が望まれる。